
すごいぞ、ランディゴ。進化し続けてますね。
前作からまたひと回りスケール感を増した新作を聴いて嬉しくなり、
リーダーのオリヴィエに、「素晴らしいね」とフェイスブック経由でメッセージを送ったら、
10分と経たずにリプライが帰ってきました(あれ? レユニオンとの時差って…)。
文面は、今まさにノッてるミュージシャンならではの、
自信に満ち溢れた言葉が溢れていて、来日した時の人懐っこい、
くりっとしたオリヴィエの目が思わず瞼に浮かびましたよ。
新作はパーカッション音楽であるマロヤをミクスチュアしてモダン化する方向性と、
ルーツを掘り下げながら自分たちの立脚点をしっかりと見据えようとする二つのベクトルが
がっぷり四つに組んで、どちらも譲らぬところにスゴみを見せた快作といえます。
なんでもオリヴィエの自宅の中庭で、たった3日感で録音したそうですが、
聴けばなるほどとナットクできる、すさまじい集中力がびんびん伝わってきます。
日頃のライヴで鍛えた実力が、ぎゅっと凝縮されて爆発していますよ。
ヘヴィーなビートを繰り出すパーカッション陣と
コーラスとコール・アンド・レスポンスするオリヴィエのヴォーカルが弾けまくりながらも、
演奏はけっしてラフにはならず、キリリと引き締まっているところが素晴らしいんですねえ。
一方、アフロビートやファンク、エレクトロの要素を取り込んで、
マロヤをイマの音楽として前進させようとする取組みも、前作以上にこなれています。
共同プロデューサーでもあるフランス人アコーディオン奏者のプレイが、
まるでマダガスカルのアコーディオンのように響き、
う~ん、インド洋音楽がわかってるなあ、という感じがします。
サックスを起用したトラックでも、新たな可能性を感じさせてくれますよ。
そして今回ウナらされたのが、南インドの打楽器を取り入れたトラック。
まるでインドの民俗音楽のように聞こえるこの曲は、
レユニオンに南インドから大勢の季節労働者が流入した歴史を踏まえています。
04年にこの世を去った伝統マロヤの重鎮グランムン・レレのアルバムで、
マロヤにタミール文化が溶け込んでいることを示す曲があったことを思い出しました。
ラストにボーナス・トラックとして収録された、オリヴィエ家の中庭で行われたとおぼしき、
マロヤ・セッションのセルヴィ・カバレに、伝統マロヤがいきいきと息づいているのが感じられます。
Lindigo "MILÉ SÈK MILÉ" Hélico HWB58125 (2014)