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話題の映画『ギターマダガスカル』、もうご覧になりましたか?
関東近郊のアフリカ音楽ファンは、みなさん観たことと思いますが、
これから全国各地で公開されるので、お近くの際はぜったい必見の映画であります。
こんな本格的なアフリカ音楽のロード・ムーヴィーが日本で製作されるなんて
夢のようですよ、ホント。監督含む製作スタッフの若い世代の活躍に、
惜しみない拍手を送りたい気持ちでイッパイです。

映画にも出演しているギタリスト、デ・ガリが06年5月に来日した際、
当時小学6年生だった次女と一緒に日比谷公園のライヴに行ったことがあったので、
「観る?」と誘ったら、「行く~♡」というので、一緒に観てきました。
次女も今は大学3年生で、時の流れを感じずにはおれませんね。
デ・ガリのライヴ(イヴェント「アフリカン・フェスタ」への出演)を観ていた当時、
まさか彼が出演する映画を日本人が撮るなんて、想像だにしませんでしたもの。

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映画館に行ったら、出演者のCDも販売していて、
トミノのマダガスカル盤が置いてあったのには、びっくり。
トミノのCDは持っていなかったので、これ幸いと買ってきました。
実はこの映画を観てはじめて、トミノがやっているマンガリバという音楽が
マダガスカル南東部にあることを知ったんでした。

いや、正確にいうと、マダガスカル南東部にすごく面白い音楽があることは、
トラニャロ(フォール・ドーファン)のグループ、ラバザで気付いていたんですけれど、
https://bunboni.livedoor.blog/2012-04-13
それをマンガリバと呼ぶことは、この映画で初めて知ったんです。

しかも、ラバザのリーダーであるR・クリスト・ベニーは、トミノのグループ、
ハズライの元メンバーで、04年にハズライを脱退し、ラバザを結成したのだそう。
アンタヌシ人の伝統音楽をポップ化したこのマンガリバは、
前のめりに疾走するダンス・ミュージックで、映画の中でも、
トミノに「故郷のステップをやってくれよ」と促された少女が、
鮮やかなダンスを披露するシーンが印象的でした。
マンガリバという音楽は、トミノの父親が60年代に作り出したというので、
そうだったのかあと、思わず膝を打ったのでした。

この映画を初めて見た時、5人ものミュージシャンのロード・ムーヴィーという贅沢な内容に、
これを完成させるまで、いったい何度現地に足を運び、
何年かかったのかと思わずにはおれませんでした。

106分に詰め込まれた情報量の多さは、
たとえば、故郷へ向かうギタリストの旅に同行し、親戚一同との再会シーンばかりでなく、
憑依儀礼や改葬の儀式といった宗教儀礼まで撮っていて、
撮影の許可を得るのは、けっして容易ではなかったはずです。
ちらっとしか登場しないシーンに、
使われずじまいとなったフィルムに記録されているだろう部分を想像しては、
その内容の濃さに圧倒されてしまいました。

だから、この映画がたったの2か月間で一気に撮ったという話を聞いた時は、
そんなことが可能なものなのかと、本当にビックリしてしまいました。
アフリカで仕事をした経験のある人なら、よくわかると思うんですが、
とにかく思うように事の運ばないのが、アフリカという土地柄です。
日本なら1日でできることが、平気で1週間、
ヘタすれば1か月かかってもできないなんてことがザラな場所で、
これを2か月で撮ったなんて、奇跡としか言いようがありません。

その秘密を、パンフレットにあったトミノの言葉に見つけました。
「撮影の中で一番印象深かったことは何ですか」という問いにトミノは、
「私の生まれた村を訪ねた時、私たちが訪ねたライ・アマン・ドゥレニベと呼ばれる
村々の長たちに対し、日本の人たちが示した敬意です」と答えています。
『ギターマダガスカル』でマダガスカルの人々が彼らの生活と文化を包み隠さず見せたのは、
撮影クルーたちが敬意と共感を持って彼らに接した、その姿勢こそにあったのでしょう。

Thominot "HAZOLAHY" Gasy Karavane no number (2013)