T’Monde  PETIT PARADIS
ルイジアナの音楽遺産を届けるインディ・レーベル、ヴァルクールから
これぞ100%ケイジャンと呼びたい素敵なアルバムが届きました。

アコーディオンのドリュー・サイモン、フィドルのケリー・ジョーンズ、
ギターのメーガン・コンスタンティンからなるトリオ。
11年に結成されて以来、グラミー賞に10回ノミネートされていて、
本作は4作目とのこと。

ぼくは初めて聴きましたが、フィドル・チューンなどダンス・ミュージックに
寄りがちなケイジャン・ミュージックの中で、
フレンチ・クレオールの歌の魅力を伝える稀有な3人組です。

3人はケイジャンの音楽一家に育った生粋の音楽家とは違って、
ドリューとメーガンはルイジアナ出身であるものの、
ケイジャンを始めたのは10代後半と遅く、
ケリーはノース・キャロライナ出身で、
ルイジアナに越してきてからケイジャン・フィドルを習得したという、
いわば後学でケイジャンの沼にはまった人たちだそうです。

取り上げられている曲の出典はまったく知らないんですが、
ルイジアナに伝わる古い伝承歌を多く取り上げていると思われます。
ケリー作曲のオリジナル2曲のほか、ビル・アンダーソンの ‘Once A Day’ と
マール・ハガードの ‘I've Got A Yearning’ というカントリー名曲も歌われています。

たった3人の演奏なのに、この豊かなサウンドはどうでしょう。
てらいのない歌いぶりも3人3様で、ア・カペラも聴きものです。

T’Monde  "PETIT PARADIS"  Valcour  VALCD0060  (2025)