
こちらはピカピカの若きイングランドのトリオの新作。
コーエン・ブレイスウェイト=キルコインのコンサーティーナ兼メロディオン、
ルイス・ウッドのフィドル、ジョージ・サンサムのギター兼ブズーキに、
シド・ゴールドスミスがコントラバスでサポートしています。
かすかに濁りのある声でエネルギッシュに歌うコーエンと、
温かみのある柔らかなシンギングを聞かせるジョージの対比が絶妙で、
3人の演奏技術の高さにも目を見張ります。
ダンス・チューンの躍動感と、バラッドでの抑制の利いた繊細な演奏がその証。
コンサーティーナをドローンに使ったり、ギターとフィドルでハーモニーを奏でたり、
アレンジのアイディアがとにかく豊富。音使いにハッとさせられる瞬間が多く、
トラッド/フォークという音楽に似つかわしくない表現かもしれませんが、
この連中、クールですねえ。
1曲をのぞいてすべてイングランド伝承曲で、
各曲のチャイルドとラウドの番号がリファレンスで記載されています。
トラディッショナルと現代性を同時に響かせるグラニーズ・アティックの音楽性は
とても新鮮で、パンチが利いていますよ。
スティーヴ・ターナーの年輪を重ねたシンギングの素晴らしさに圧倒された後で、
若いグラニーズ・アティックを聴いても、まったくひけをとることなく、
イングリッシュ・フォークの伝統をみずみずしく受け継いでいるのが実感できて、
頼もしい限りです。
Granny’s Attic "COLD BLOWS THE WIND" Grimdon GRICD010 (2025)