Toca De Tatu
この4人組は知らなかったなあ。
7弦ギター、カヴァキーニョ、ピアノ、パーカッションという編成の
ミナスのインスト・グループ。

これが2作目という17年作を手に入れたんですが、
古典ショーロを思わせるオープニングに惹きつけられました。
曲名を見ると、なんと ‘Mozareth’。
モーツァルトとナザレーを合体させたオリジナル曲で、う~ん、なるほどぉ。
2曲目はバイオーンのリズムとミナスのハーモニーを融合させて、
複雑なメロディ展開を聞かせる曲。

いずれの曲もショーロを基礎としながら、クラシックの素養のうえに、
現代音楽やジャズの訓練を積んだ技巧を駆使していて、
まさに現代ブラジルのインスト音楽といった演奏を聞かせます。
コンテンポラリー・ジャズの影響も聴き取れるけれど、リズム・セクションが
ドラムス・ベースでなくパーカッションだから、ジャズ成分は薄めですね。

曲によって4人のほかに、コントラバス、ヴィブラフォン、ソプラノ・サックス、
そしてミナスのヴェテラン、セルジオ・サントスがスキャットで参加して、
ミナス独特のハーモニーとショーロの伝統が溶け合った演奏を聞かせてくれます。

ただ個人的に受け付けられなかったのが、
アルバム・ラストのラファエル・マルチーニの曲。
ラファエル・マルチーニの12年のソロ作 “MOTIVO” は、
ミナス新世代音楽として一部で絶賛されましたけれど、
当方はあのアルバムにヘキエキしたクチ。

やたらと小難しいコンポジションは、ユーモアのセンス皆無で、
大仰に盛り上げるアレンジも野暮ったいとしか思えず。
自分とはまったく相性の悪いアーティストなのです。
ラスト曲はいかにもラファエルらしいドラマティックな楽想とアレンジなので、
この曲のみパスして聴いております。あしからず。

Toca De Tatu  "AFINIDADE"  no label  TT002  (2017)