
モザンビークのチョピ語で「女性」を意味する
「ヴァシキテ」の名を冠したプロジェクトの第2作。
ヴァシキテは、モザンビークのティンビラ奏者マチュメ・ザンゴが音楽監督を務め、
ブラジルのライース・ヴォルピが総合プロデュースするプロジェクトで、
https://bunboni.livedoor.blog/2023-12-28
22年に出た未聴の第1作は、ブラジルとモザンビークの女性歌手をメインに据え、
ブラジルとモザンビークのミュージシャンたちが
バックアップしたアルバムだったとのこと。
今回入手した第2作は、ギネア=ビサウのカリナ・ゴメスと
https://bunboni.livedoor.blog/2020-10-02
https://bunboni.livedoor.blog/2023-10-23
マチュメの妹ベラ・ザンゴがヘッドライナーを務めています。
今回バックアップするメンバーは、全員モザンビーク人ミュージシャンですけれど、
プロジェクトのサイトには、
「チョピのパワーとギネア=ビサウのクレオールの音楽性をミックスした」とあります。
その言葉を裏付けるように、カリナ・ゴメスがリードをとる1・2曲目は、
ギネア=ビサウ独自のグンベー。カリナは水太鼓のティナも演奏していて、
2曲目の曲名にはグンベーが冠されています。
ベラ・ザンゴがリードをとる3曲目は、ゆったりとしたマラベンタで、
こういうアーシーな味わいは、モザンビークならではですね。
コーラスとともに早口で歌うパートなんて、南部アフリカらしさが伝わってきます。
マチュメ・ザンゴのティンビラがフィーチャーした5曲目と、
親指ピアノをフィーチャーして、海の波音をコラージュした6曲目は、
カリナとベラとマチュメが交互に歌います。
エッジの立った音がまったく出てこない、おおらかで懐の深いサウンドは、
ルゾフォニアの伝統ポップの旨味が詰まっていますね。
Karyna Gomes, Bela Zango "VASIKATE 2023" Procultura PALOP-TL no number (2023)